Vol.179「うちエコ診断~気候変動対策のおすすめツール」鈴木 晴文

 

 


「うちエコ診断~気候変動対策のおすすめツール」

鈴木 晴文

有限会社ひのでやエコライフ研究所


 国も自治体も、企業も、猫も杓子も2050年カーボンニュートラルを叫ぶ時代になりました。気候変動問題の深刻さを考えると、早急に手をうち、猫の手を借りてでも、協力して新しい社会を実現させることは大切なことです。

 ただ、頭では理解できるものの、自分の生活として考えてみると、はてさて、どうやったら「ゼロ」にできるものなのか見当がつかないという人も多いようです。2022年に島根県で実施したアンケートでは、「2050 年までには自宅でゼロカーボンを実現できると思いますか」と尋ねたところ、「実現できる」と回答した人はわずか8%にすぎず、大部分の人は絵空事のように感じているようです。

 実際には家庭部門は比較的ゼロカーボンを実現しやすい部門であり、効果的な対策は出そろっています。すでに脱炭素を実現している家庭も増えており、あとは各家庭がちゃんと選ぶことができれば完成です。初期費用負担が大きい面があるので、適切な支援制度も必要になるでしょうが、家庭にとっても社会にとってもメリットになることでしょう。

 「うちエコ診断」はそうした家庭の脱炭素を応援するための仕組みです。家庭ごとに暮らし方やエネルギーの使い方は大きく異なるため、効果的な対策も違ってきます。うちエコ診断では、アンケートで暮らし方などを尋ねながら、100種以上の対策について計算し、CO2削減効果と光熱費削減効果の大きなものを数値やグラフで示し、あなたの家庭に合った対策を検討できるようにしています。どんな組み合わせなら脱炭素が簡単に実現できるのか、ぜひ試してみてください。

本当は家庭ごとに診断しないといけないのですが、独断と偏見で、おすすめの対策を5つあげてみます。
〇窓の断熱
 補助金も充実しており、快適さが違いますし、いまどき取り組まない手はないでしょう。
〇暖房をエアコンで
 ヒートポンプは偉大です。暖房は「暖まる」のではなく「寒くないようにする」という視点転換も必要です。
〇高効率家電・給湯器
 壊れた時点で、間違えなく性能のいいものを選んで下さい。
〇自転車の利用
 10km(30分くらい)の距離なら、自転車のほうが便利ですし、健康にもなります。雨や風の日は会社を休みするなどできればもっといいですね。
〇再生可能エネルギー
 屋根があれば太陽光発電をつけてもいいですし、電力契約で再エネ100%電力を契約してもいいでしょう。


 うちエコ診断は2008年から作り始めたもので、対面で診断アドバイスを行う「うちエコ診断士」さんも全国で活躍しており、いまも最新の情報への更新を続けています。2022年からはWEBサービスも開始し、自分で診断もできるようになりました。子ども向けの「うちエコキッズ」も公開されています。

 なお、診断のベースとなっている計算ロジックとソースコードは無償公開されていますので、自由に手を加えて、より使いやすいツールを作成していただいて結構です。計算方法なども公開されています。ちなみに前世紀的AIは入っているのですが、可能であれば最新のAI機能を使って「へえー」って思われるようなものを作ってみたいですね。

 わたし:「我が家を脱炭素にできますか」
   AI:「ええ、簡単ですよ。・・・・」

うちエコ診断WEBサービス https://webapp.uchieco-shindan.jp/ 
うちエコキッズ https://uchi-eco.com/ 
計算ロジック https://www.uchieco-shindan.jp/kikan/files/uchiecoLogic2014.pdf 
公開ソースコード https://github.com/hinodeyasuzuki/d62

 

   鈴木 晴文

【プロフィール】

鈴木 晴文

有限会社ひのでやエコライフ研究所代表取締役

一般社団法人持続可能環境センター事務局
大学発ベンチャーとして起業したと言われていますが、当初は収入のあてもなく、好きなこと(家庭の省エネ情報を整理したい)をして暮らしてきました。いまは5名の有能な従業員に支えられて、「楽しくエコライフ」をモットーに仕事を続けております。

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