「経済成長に依存しない豊かな社会はどこにあるんだろう?」 鍋谷 剛(株式会社 京都環境保全公社)
2021年6月、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律(プラスチック新法)」が成立し、2022年4月施行に向けた政省令について論議が行われている状況にあります。プラスチックの海洋汚染低減といった対策に加え、2050年のカーボンニュートラル(CN)の実現に向けた温室効果ガス(GHG)の削減に向けて中長期のシナリオも描かれつつあります。
こんな実態を打破しようと、科学進歩と経済成長に適応させて企業を存続させていく必要性をビジョンに掲げながら、豊かな生活を約束していたはずの近代化による経済成長が、まさに人類繁栄の基盤を崩壊させようとしている事実の存在に、いやいや待て待て、一人の人間として生きるに足る満足は何か?人々の基本的欲求を満たすことが持続可能な社会を実現することではないのか??19世紀英国の経済学者ジェボンズのパラドックス(資源効率を高めても、結果的にエネルギー消費量が増えるという逆説)を思い出しながら、やっぱりパソコンと悪戦苦闘する日々を送っている自分がここにいます……。
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