Vol.97 「"モノを減らし、すっきり暮らすことと3R"~環境に興味のないかたへもアプローチ~」泉 優佳理



「"モノを減らし、すっきり暮らすことと3R"~環境に興味のないかたへもアプローチ~」

泉 優佳理


  今、北九州市民カレッジという市が主催する生涯学習講座で、“すっきり暮らす、モノとの向き合いかた”という講座のコーディネーターをしています。

 1回が2時間で、全5回の講座です。初回と最終回は、私自身がモノの片付けの方法と、その際に意識したい環境配慮の処分のしかたや、家計の配慮にもつながることをお話し、他の3回には、衣・食・住の専門家の先生方に、食育や衣類のリフォーム、収納などのお話をしていただいています。
 この講座を企画した理由は、「環境問題に関心があるかたは、検定試験なども積極的に受けられる。 しかし環境問題に関心がなく、3Rも意識しない人には、どうアプローチをすればいいのか」という声を周囲できいてきたからです。

 昨今、書店では“モノを減らしてすっきり暮らす”ことがテーマの本や雑誌の特集記事をたくさん見かけます。
 モノを減らす過程には3Rはつきものです。多くのかたが関心を持たれるテーマからアプローチすると、新しい層に3Rを意識してもらえるかもと思いました。

 おかげさまで昨年、今年と、定員を大きく上回る受講希望がありました。
 年齢層は30代から80代まで。
 受講者アンケートで分別の方法がわからないと書かれたモノは、市の分別ルールも調べてお答えしていきます。
 受講後には、参考になった、頑張るという感想をいただきますが、この講座の準備のために、私自身がまず本や雑誌で紹介されている方法を実践してみて、Before & After の写真を撮っていく中で、我が家が少しすっきりしてきたことも私には収穫でした(まだまだですが・・・)。

 片づけをしながら感じるのは“足るを知る”ことの大切さです。
 今年の講座も、昨年同様に、京都・龍安寺のつくばいの「吾、唯、足るを知る」をお伝えして講座を閉じようと思っています。
 3Rは温故知新の知恵とも感じます。
 頭と体を動かしながら、家も心もすっきりさせていきたいものです。

 

 

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泉 優佳理

【プロフィール】
泉 優佳理(いずみ ゆかり)

 環境問題や科学技術などを一般の人に、どうやったらわかりやすく伝えられるかの模索と 実践をしています。
 インド出身でスウェーデンの大学教授の恩師とともに書いた小説“招かれざる左足”(海鳥社刊)は、京都とインドが舞台です。


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