「どのグループに入るか?」 京都大学環境科学センター 助教◎◎◎◎ 3R・低炭素社会検定実行委員 事務局長 浅利美鈴 ◎「京都大学で環境学を考える研究者たち」を幅広く集め、「環境学」という書籍に編集し、この4月に出版に至った。3Rや低炭素の話ももちろん入っているが、宇宙や地球の話に始まり、人類の歴史や社会の仕組み、途上国の問題まで、かなり幅広く俯瞰できるものを目指した。目から鱗の連続・・・「この問題がここにつながっていたか!」「農業のプロの視点から見ると、堆肥化はそう評価されるのか」など、何より自分自身の勉強になった。 ◎中でも、一般的な環境本であまり見られないと思うテーマの一つが「健康・疾患」だと思う。このテーマについては、医師であり、京都大学大学院人間・環境学研究科の教授でもある林達也先生が、ラットの実験結果を紹介しながら、人間の健康・疾患と環境の関係を問うている。 ◎ラットを4グループにわけ、それぞれ、ランニングができる環境(回し車の設置)の有無と餌の量を変えている。 さて、どのグループが最も長生きか?短命か? ◎結果、もっとも短命だったのがグループBで、グループAが中ほど、グループCとDが同程度となった。つまり、腹いっぱい食べてほとんど動かないぐうたら生活(B)は、命とりということがわかる。逆に運動しなくても、食事制限すれば(D)結構長生きできそうなこともわかる。ただ、運動をしない分、早くに筋肉や骨の老化が生じ、不健康に長生きすることが指摘されている。 | ◎ |
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