我が家のごみ減量作戦

我が家のごみ減量作戦

山口 茂子 (東京都)

みなさん、こんにちは。
東京在住の山口茂子と申します。梅雨が明けたとたん猛暑が続いていますが、みなさん、お元気ですか? 第3回目もよろしくお願いします。

前回、私は、「オーガニックグリーンデイ」のすすめというタイトルで、記事をかかせていただきました。グリーンデイは、簡単に言うと、新鮮な有機野菜をたくさん食べる日ということですが、それに限らず、環境にいいことをイベント的にどんどん日常に取り入れたら楽しいんじゃないかなということで「ウォーターデイ」や「ノーエアコンデイ」、「ノーごみデイ」などと書き綴ったのですが、このなかの「ノーごみデイ」というのを1年間実行した人がいました。ダラスに住む若いカップルだそうです。
↓ 紹介していたHPです。
http://animals-peace.net/2010/07/14/freetrash/

もちろん住んでいる環境やそこの地域がどんなごみ処理やリサイクルをしているのか、どんな生活をしているか、人それぞれ条件は異なるので、ごみを出さないのを1年間というのは誰にでも簡単に真似できることではないと思います。それに、ごみを出さないことに固執するあまり、油でぎとぎとのガラスビンやプラ類をたっぷりの洗剤でしっかり洗ってしまったり、野焼きをしたり・・・ということになってもいけません。このカップルも、実際には少しのごみは出てしまっていたようです。
とはいうものの、ゼロを目指せば、ゼロにならなくても少しづつゼロに近づけるだろうし、いつも意識していれば、お買い物でどっちにしようかなというときに、ごみにならない方を選ぶという考え方が自然に身についたりしていくような気がします。
で、自分の今の生活を振り返って、今「ごみ」になっているのは、一体どんなものなのかと整理をしてみました。

1日に捨てるものは、だいたいこんなところです。

①鼻をかんだティッシュ
⇒鼻炎気味なのでどうしても4、5枚、多いときで10数枚は使ってしまう。さすがに乾かして再利用という気になれません・・・。

②生ごみその1 野菜のしっぽやへた、果物の皮、種
⇒菜食なので、果物の皮や種が結構でます。野菜は、基本的に皮は剥かないので、しっぽやへたのところがごみになります。が、これは室内用の生ごみ分解土?というのでしょうか。写真のような感じのものにすべてほおりこみます。ただし、この土は、1日に処理できるのは200g程度が限界なので、大量投入はできないのです。なので、過剰な分はやっぱりごみになります。

野菜のしっぽやへた、果物の皮、種

③生ごみその2 かんきつ類の皮
⇒毎朝、生絞りかんきつ類のジュースを飲むので、大量の皮が発生します。輸入かんきつ類は防カビ剤のイマザリルなどがどうしても気になって、生ごみ分解土には入れずに、焼却場で燃えていただくことにしています。

④リサイクルできないもの各種として、封筒の透明の窓のところ、乾燥剤、コンタクトレンズのパッケージなどがだいたい毎日でるごみです。
⇒これはもう仕方ないです。おうちで燃やすわけにもいかないので、燃えるごみとして出します。

かんきつ類の皮

⑤ドレッシングやオイルの容器
⇒これも仕方ないですね。リサイクルで出すためには、かなりしっかり洗う必要があります。簡単に洗えるものはもちろんリサイクルですが、口が狭くてすすぐのもままならないものもあります。あきらめてオイルのビンなどは、燃えないごみとして出しています。でもこれは月に1度、小さい袋で出す程度の量です。

今まで、うちでは、だいたい週2回の燃えるごみの日に30リットルごみ袋を1袋づつ出していましたので、1週間に60リットル程度ということになります。
これをがんばって1週間に20リットルにできないものか考えました。

ます、燃えるごみのなかで何が多いかを見直します、というか見直すまでもなくかんきつ類や果物の皮だということははっきりしています。
そこで私は、①分解土に入れるものは細かくきざんで早めに分解してもらうようにする ②捨てたり分解土に入れる前に乾燥させる の2つの対策を考えてみました。
さっそく干してみたものがこれです。

ざるの左上よりにあるのが完全にひからびたメロンの皮です。その下あたりにまだ乾燥しきっていない皮があります。かなり容量が少なくなりました。

そもそも野菜や果実はほとんどが水分でできているのだから当然の結果です。ちなみに乾燥時間は、35度の炎天下で1日外に放置しただけです。(季節変動は結構ありそうですね)乾燥させることのメリットは、容量が少なくなることもさることながら、高温になった室内で腐敗して臭くなることもないし、今までは、みずみずしいまま新聞紙にくるんで捨てていたのですが、くるまなくてもいいので新聞紙もリサイクルできます。

これが成功すれば、ごみの量を1週間で20リットル袋1個にするのも不可能ではなさそうですが、心配なのは腐敗と虫対策です。この日はたまたまお休みで自宅にいたので、状況を確認することができましたが、不在のときに、腐って異臭を放ったり、虫が集まってきてしまったらご近所に大変な迷惑をかけてしまいます。

これはまだお試し中なので、ここに結論が書けないのですが、ネットをかぶせたり工夫をしながら試してみようと思っています。あとは小さい工夫と努力の積み重ねになりますが、努力の成果はまたの機会にご報告したいと思います。

ところで、最近、思うことです。ごみを出さないようにしようとか、冷房を使い過ぎないようにしようとか、水を使い過ぎないようにしようとか、そういったことを考えるのがかなり習慣になってきましたが、やっぱりどうしてもそういう暮らしというのは、便利で快適とはいかないところがあります。手間も少し余計にかかります。
企業はあれこれ考えて、技術的にはだいぶ進歩を遂げて、少ない電気代で快適さは同じか今まで以上のエアコンや少しの水できれいに流せるトイレなど、本当にすごいと思います。だとしても、自分が楽で快適な生活をしようとするために、地球上のどこかに負荷をかけていたり、誰かに負担を強いているかもしれないとしたら、やっぱり100%を望んではいけないし、我慢も努力もあたりまえですよね。

昨年、東京と京都で開催された「びっくりエコ100選」では、江戸時代のリサイクルの知恵や工夫にあふれた生活を紹介していました。樽などの道具の再利用は元より髪の毛1本まで鬘にしてリサイクルする工夫や、狭い住居で生活する工夫、当然モノはもたないシンプルな暮らし。見習いたいと思っても、そのまま真似をすれば、現代ではやっぱり不便なくらしになってしまうでしょう。
でも、それを不便と片付けずに「不便を楽しむ」という暮らしの知恵や感性を身につけていきたいというのが、私のこれからの目標です。それに、不便を楽しむっていうと少し優雅な響きが感じられます。

みなさんもこの夏は、熱中症に気をつけながら、環境にやさしい優雅な夏にしてみませんか?


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