Vol.42 「わたくし的小保方 晴子の見方見え方」 大橋 正明


「わたくし的小保方 晴子の見方見え方」 大橋 正明


この女性研究者が発見した業績は意外なところにイノベーションを起こすかもしれない。それは彼女の実験過程に表れている。科学を知らない?社会評論とコミュニケーション戦略の専門家の立場から見ると、こうである。

細胞をある試験管の中にぎゅうぎゅう詰めにしたら、細胞が変化を起こし初期化の変化が窺えるというのは,いうなれば朝のラッシュ時の山手線でぎゅうぎゅう詰めにされた通勤者が「ぷはー、これはたまらん!一旦下りよ!」と思いもかけない状況に変化を余儀なくされ、目的地以前に下車して、体制を整えることに似ている。小保方さん的には「ぎゅうぎゅうにしたろかー!」という発想であったのだろう。

弱酸性の溶液を振りかけるのも同じ発想で「液、かけたろかー!」という純粋なる子供心に由来する発想がとんでもない成果へと辿りつく訳である。永谷園やあるまいにふりかけてどないすんねん!ということなので当然科学者からは「あなたは過去数百年の細胞生物学の世界を愚弄している」ということになる。

彼女の功績は細胞を生物、生命の宿るものとしての女性としての「まなざし」を持ち続けてくれたことである。少なくとも、わたしはそう見ている

ゆえに、ちょっとくすぐってみよう!という小保方流「ふりかけ論」である。細胞が「やめてよ!」とばかりにそれに反応、いや応えてしまった。

さて、多くの科学者は細胞を生物として認識してはいるものの、あたたかい生命を抱くものとして過去、見続けて来たか!愛すべき対象としてその存在にまなざしをむけて来たか!

そして山田 廣成はさらに私たちが生物と思っているもの以外に、鉱物にも意思があることを量子力学の立場から論じてみせた。

であるなら、私たち人間はものの見方を一変してとらえ直すことを迫られる。は、実際に研いでみましょう。鉱物も、経済も、社会も、組織も生きものとしての「意思」をもち、こうありたいと願う感情を有している訳である。それを宗教的立場ではなく量子哲学の観点から述べた。環境ソリューション活動もこうあらねばならないという前提に立ち過ぎてきてはいまいか!論じてこなかった違うジャンルを包括して考えなくては終着点は見えないという部分を置き去りにしてこなかったか!行動する人を増やすんだというプロダクトアウトな発想に陥ってはいなかったか!未来の子供たちというなら、今日の子供たちのおかれている環境にまなざしを向けたか!

やってきた手法が違うかもしれない!?そんな自由な発想が希望を生むのではないだろうか!

R・低炭素社会運動が向かうみちはネクストソサエティを明らかにすること。新しい社会のかたちと流れを創り出すこと。3Rも低炭素もそのみちすがらの出来事である。

次の機会にはそんな新しい芽としての仮説事例を考えてみたい。「転地」「カルマキッチンと日本の村社会のルール」「物質からものこころへ」「元気を生む病院」「ART OF LIVING」「クリエイティブリユース」「地球を藻にしたろかー」「リストランテ ド こどもミシュランのこころみ」





大橋正明


【プロフィール】

大橋 正明

みんなのヴィジョン創造研究所 代表

3R・低炭素社会検定実行委員及びニュースレター編集長

広告代理店時代から企業及び行政向け総合コンサルティング、国、行政、企業のまちづくりや住環境のコンセプト開発、コミュニティデザイン、大型施設の開発プロデュースなどを徹底して生活者視点で展開する。

現在は本来あるべきマーケティングを主軸に新しい文明社会への転換と持続可能な人間社会の価値体系の再編、それに伴う成長プログラムを研究。

企業と生活者の関係の抜本的な見直し、生活者がストレスを蓄積しない環境まちづくり、市場経済のみに頼らない「まちづくり経済」といった新しい概念で多様な生き方、暮らし方、働き方ができる社会の提案に取り組む。

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