市民活動と環境市民の育成◎ 畑中 雅博
◎私が現職に就くまでは3Rはおろか環境問題全般において全く関心も知識もない人間でした。さほど関心のないまま一市民活動団体の運営という感覚でかかわっていただけでした。それまでの活動は「青少年育成」「福祉」と言った分野での市民活動のみでした。「エコネットさばえ」という施設の指定管理者となり、事の重大性を感じたものです。 ◎ただ、この職について感じられることは、環境問題をテーマにいろんな方がいろんなジャンルで一生懸命取り組んでおられる姿は頭の下がる思いです。しかし、ともすると自分の専門分野の事案は一生懸命、でもそれ以外の分野のことについては案外無関心であったりしているものです。自分たちの理念・取り組みが全て(最高)でそれ以外は「どうでもいい」といった具合です。 ◎私は幸いにも全くのド素人な故に、どのジャンルの方とも等間隔で接することができ、どのジャンルと特出することなく幅広く運営していくことが出来ました。そんな中でこの3R・低炭素社会検定と出会い、その広範囲な取り組み、そして幅広い知識・理論のもと啓発・実践していくことの重要性を知ることが出来ました。幅広い知識を得ることが、市民活動家として理念を追求し活動していく上でも自信となり、これまで以上に信念を持って取り組むことができます。 ◎これまでの啓発活動にとどまらず、効果ある実践を広める時期に入っておりますが、かといってこれまで私たちが努力してきたにもかかわらず、依然として大多数の市民はいまだに無関心のまま。この無関心派の方々に一歩でも振り向いていただくことがまだまだ大事な仕事です。取り組みのレベルを上げれば上げるほどこの無関心派の方たちはそっぽを向いてしまいます。3R検定テキストにも有るように広範な知識習得のもと、初歩的なテーマを基本に啓発活動を行って行かねばなりません。 ◎関心を持っておられる方々は放っておいても実践してくれます。関心のない、無関心派の方を一段でも階段に足を踏み込んでいただくために精力を使っていきたい。 ◎最初に申し上げました通り、全くの環境ど素人の単なる市民活動上がりの私ゆえに、いろんな市民団体の方とのパイプを持っていたことが幸いし、環境ジャンル以外の方々に少しでも関心を持っていただき、実践に一歩でも踏み込んでいただくきっかけづくりは出来てきたかと思っております。 ◎私どものまちは人口7万弱の小さな市です。以前から「まちづくり」市民活動の比較的盛んなまちではありますが、残念ながら「環境」をテーマとしている団体・グループは殆どないのが現状です。しかし、逆にその殆どの団体が、ここ数年環境問題に関心を持っていただくことができ、それらの活動の中で何らかの環境問題に対する取り組みを行っていただくようになってまいりました。所謂環境オタクではない一般の市民団体・グループが環境負荷の軽減に向けた活動を行うようになったわけです。決してそれぞれの取り組みはそう高レベルのものではありませんが、従来より比較して広がりは確実です。 ◎まだまだ広く全市民にまでは行き届かないのは事実ですが、この市民活動の力を、環境をテーマに勢力を結集してより大きな「まちづくり」の推進に向けていきたいと考えております。 |