「『3R活動推進フォーラム』から『3R・資源循環推進フォーラム』へ」 宇仁菅 伸介 公益財団法人廃棄物・3R研究財団 専務理事
「3R活動推進フォーラム」は、平成18年(2006)1月の発足以降、特別の利益を代表することのない公益的団体として、関係者、関係機関が一体となった3Rによる循環型社会づくりを進めてきました。 近年、資源・エネルギーや食糧の需要の増大、プラスチックごみをはじめとする廃棄物の発生量の増加が世界全体で深刻化しており、廃棄物分野の脱炭素化の強化、追加的なプラスチック汚染をゼロにすること等を目指すことが世界の潮流となっています。国際的にも循環経済・資源効率性が一つのテーマとして議論されているところです。 資源を徹底的に循環利用するためには、従来の3Rによる循環型社会づくりに係る取組に加え、現在の資源循環・循環経済に関する国内外の課題認識を踏まえながら、これまで以上に市民の皆様に分かりやすく情報提供することが必要となっています。 以上のようなことを考慮し、令和6年4月、「3R活動推進フォーラム」は組織の名称を「3R・資源循環推進フォーラム」(以下、「新フォーラム」)に改めました。市民や事業者の皆様、行政、研究機関が一体となったプラットフォーム機能を強化して、これまで以上に環境省をはじめとする府省や新フォーラム会員の皆様と連携し、幅広いステークホルダーが情報共有、相互連携できることを目指してまいります。 令和6年度事業計画について 新フォーラムの令和6年度事業計画が3月29日に理事会・総会で決議されましたので、この事業計画をもとに、今後の新フォーラムの事業の一部を紹介します。 3R・資源循環先進事例研究発表会の開催 3Rや資源循環に関し、先進的・先駆的に取り組む試み、事例の紹介を中心に、企業、自治体、廃棄物・リサイクル関連団体等の情報交換、意見交換を行う先進事例研究発表会を開催します。関係者間の 相互の交流の場、特に動静脈連携のきっかけとなる機会を作り、循環経済の達成と循環型社会の一層の拡大浸透を図ります。 本事業は、リデュース・リユース・リサイクル推進協議会と共催で、8月頃から発表事例の公募を開始し、11月から12月にかけて、東京都内で開催する予定です。オンラインでの参加も可能とするハイブリッド方式で行う予定です。 動画配信サービスの拡充 新たな事業計画の中では、新フォーラムのウェブサイトに動画のコーナーを設け、動画の作成・提供を行うこととしており、廃棄物・3R研究財団やフォーラムの持っている廃棄物・3R・資源循環に関する情報を積極的に提供していく計画です。 3R推進全国大会の開催(第18回) 参加者一人ひとりが3R・資源循環の推進に関する理解を深めるとともに、循環型社会の形成に向けた取組を推進すること等を目的に、今年度においても3R推進全国大会を開催します。今年度は、環境省、環境省関東地方環境事務所、埼玉県と共催で、10月にさいたま市内で開催する予定です。 詳細は後日改めて公表しますが、参加者同士の交流の機会も設けることを企画しており、多くの皆様 の参加をお願いします。 最後に 以上の他、従来から継続して実施している取組・活動として、持続可能環境センターとの連携事業、3R推進団体連絡会との共催による容器包装セミナー、リデュース・リユース・リサイクル推進協議会との共催による循環・3Rリレーセミナー、スチール缶リサイクル協会との連携事業等、連携・協働事業等を幅広く実施していく計画です。 引き続き、ニュースレターをご覧の関係の皆様の温かいご支援とご協力、ご指導・ご鞭撻をよろしくお願いいたします。
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宇仁菅 伸介 |
【プロフィール】
宇仁菅 伸介
1959年6月 兵庫県西脇市生まれ
2019年12月 環境省を定年退職
2020年1月~ 公益財団法人・廃棄物・3R研究財団専務理事、
3R活動推進フォーラム専任理事を兼任
2024年4月~ 3R・資源循環推進フォーラム専任理事を兼任。