「使い込まれる歓び」
(一澤信三郎帆布にて)
京都東山にある一澤信三郎帆布には古くからの顧客から
修理を要望するカバンが持ち込まれます。
よくここまで使い込んだなと思わせるカバンがお店に帰
ってくると、従業員は「お帰りなさい」といって迎える
と聞かされました。
一糸一糸を丁寧に解き、傷んだ箇所を修理し、ほどよい
サイズに裁断した新しい布をあて、また元の使いやすい
カバンに復元していく作業は、新しい製品を作り上げる
工程と変わりなく行われます。
店側と顧客とのあたたかい信頼関係が保ち続けられる
一澤信三郎帆布には、いつまでも愛着をもって使いたい
という、互いの「ロングユース」な発想が育ちあってい
ます。
大橋 正明
(3R実行委員 ニュースレター編集責任者)